島津 忠彦(しまづ ただひこ、1899年(明治32年)8月30日 - 1980年(昭和55年)5月12日)は、昭和期の日本の実業家、政治家、華族(男爵)。貴族院男爵議員、参議院議員(2期)。重富島津家第8代当主(越前島津家第23代当主)。
経歴
鹿児島県鹿児島市清水町出身。男爵・島津壮之助の長男として生まれる。父の死去に伴い、1925年(大正14年)4月15日、男爵を襲爵した。
鹿児島県立第二鹿児島中学校 (旧制) を経て、1923年(大正12年)成蹊実業専門学校本科を卒業。三菱銀行に勤務(約10年間)。以後、三和電機社長、鈴木商店代表者、鹿児島製紙興業社長などを務めた。
1939年(昭和14年)7月10日、貴族院男爵議員に選出され、公正会に所属して活動し1947年(昭和22年)5月2日の貴族院廃止まで在任。大蔵省委員も務めた。
戦後、1947年4月、第1回参議院議員通常選挙に鹿児島地方区に出馬して当選し(任期3年)、第2回通常選挙でも再選された。その後、自由民主党に所属し、参議院電気通信委員長を務めた。その他、帝都高速度交通営団理事、阪神高速道路公団監事を務めた。
1949年(昭和24年)6月2日、鹿児島市に昭和天皇の戦後巡幸が行われた際には、島津忠承とともに夫妻で拝謁する機会を得た。
1969年(昭和44年)秋の叙勲で勲二等旭日重光章(勲四等からの昇叙)。
親族
- 祖父 島津珍彦 - 侍従、貴族院男爵議員、教育行政家
- 母 島津鶴(島津忠欽四女)
- 先妻 績子(ことこ、甘露寺受長長女、離縁)
- 後妻 凛(りん、久保田潤一郎二女)
- 弟 加藤久幹(子爵加藤克明婿養子) - 洋画家
- 養子・島津晴久(旧姓・丸山、忠彦の妹の夫の甥) - 越前島津家第24代当主、学芸員・博物館行政家(千葉県教育委員会職員等)
脚注
参考文献
- 人事興信所編『人事興信録 第14版 上』人事興信所、1943年。
- 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
- 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
- 霞会館華族家系大成編輯委員会編『平成新修旧華族家系大成 上巻』社団法人霞会館、1996年。
- 『新訂 政治家人名事典 明治〜昭和』日外アソシエーツ、2003年。ISBN 9784816918056




