アンナプルナ・ピクチャーズ(Annapurna Pictures)は、映画プロデューサーのミーガン・エリソンが代表を務めるアメリカ合衆国の映画製作・配給会社。
同社の子会社として、ビデオゲームの販売を行うアンナプルナ・インタラクティブ(Annapurna Interactive)、テレビ番組の制作を行うアンナプルナ・テレビジョン(Annapurna Television)がある。
歴史
アンナプルナ・ピクチャーズ(以下アンナプルナ)はミーガン・エリソンによって映画製作および資金融資事業を行う会社として2011年に設立。社名はエリソンがネパール旅行の際に訪れたアンナプルナ山群に由来し、彼女の親友であるチェルシー・バーナード(Chelsea Barnard)は設立当初からの従業員だった。
2012年4月、アンナプルナは映画作品の製作・資金融資・海外販売を行うパノラマ・メディア社に対し資金提供を行う契約に同意。同社は2014年5月、アンナプルナ・インターナショナルに社名変更した。
2016年9月27日、同社はテレビ番組制作部門としてアンナプルナ・テレビジョンを設立し、アメリカのテレビ局HBOの元役員であるスー・ネーグルが同社代表に就任した。12月にはビデオゲームの製作・開発・販売を担うアンナプルナ・インタラクティブを設立し、開発中だったいくつかのゲームタイトルを2017年にリリースすることを発表した。
2017年1月10日、アンナプルナ・テレビジョンがコーエン兄弟監督のテレビ映画『バスターのバラード』に制作会社として携わることが報じられた。同月、チェルシー・バーナードが映画製作部門の代表に就任した他、同社が映画配給事業に乗り出すことが発表され、キャスリン・ビグロー監督の映画『デトロイト』が同社初の配給作品となった。
2017年3月27日、アンナプルナはメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)と複数年にわたる配給契約を締結し、MGMは特定の地域におけるアンナプルナ作品の配給パートナーとなった。4月6日には動画配信大手Huluと、アンナプルナ作品の独占配信に関するライセンス契約を締結した。また、5月にはプランBエンターテインメントと3年間共同で映画製作を行う契約を交わしており、7月には20世紀フォックスとアンナプルナ作品の家庭向けリリースに関する長期契約を締結している。
2017年10月、アンナプルナがMGMと合弁会社ミラー・リリーシング(Mirror Releasing)を設立し、同社を通じて個別に自社作品を配給することが報じられた。この合弁会社は2019年2月にユナイテッド・アーティスツ・リリーシング(United Artists Releasing)としてリブランディングされている。
2018年10月にはワーナー・チャペル・ミュージックと、自社の映画とテレビ番組で使用される楽曲および楽譜の管理に関する音楽出版契約を締結した。しかしその一方で、自社配給を開始した2017年以降経営が悪化しており、アンナプルナがこれまで公開を手掛けた5作品は全米での興行収入よりも高い経費を計上している。さらにバーナードが映画製作部門の代表を辞任した他、製作会社として携わっていた映画2作品からの撤退を発表している。なお、これら2作品の中には2019年に公開されたジェニファー・ロペス主演の映画『ハスラーズ』が含まれている。
フィルモグラフィ
製作に携わった作品
配給を手掛けた作品
ビデオゲーム
アンナプルナの子会社の一つであるアンナプルナ・インタラクティブは、2017年4月25日に同社初のビデオゲーム『What Remains of Edith Finch』(邦題:フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと)をリリースした。レビュー集積サイトのMetacriticによれば、同ゲームはPC版においては「誰もが称賛」、PlayStation 4版においては「おおむね肯定的な」レビューを獲得している。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 会社サイト(英語)
- Annapurna Pictures - IMDb(英語)



